2018 年1月6日に実施しました「第2回シャーロック・ホームズ読書会」の課題作品は『緋色の研究』でした。1月6日はシャーロック・ホームズの誕生日とされている日でもあります。6人の方に参加いただきました。
シャーロック・ホームズ・シリーズはいくつかの出版社から出版されていますが、参加者の方々は創元推理文庫版、新潮社版、河出書房新社版などで読まれていました。出版社ごとの翻訳の違いや詳注の有無についても話題になりました。
ワトソンがホームズの特徴リストを作成していましたが、それについてのツッコミが特に盛り上がった印象があります。
後半のアメリカでの物語は意外と不評でした。もっとホームズの話が読みたいのに、よく分からない話が長々と続くことに不満があったようです。
当時の文学的な背景や作者のアーサー・コナン・ドイルのバックグラウンドや、現在へ続く英米のミステリーの系譜へと話が広がったり、内容の濃い読書会でした。
参加者の多くがホームズ作品に精通しているわけではないので、一緒に勉強しながら読み進める楽しみもありました。
「名古屋シャーロック・ホームズ “研究会” 」と自称しているので、今回は読書会にプラスアルファでホームズ関連の小ネタを共有する試みも行ってみました。そこで、主催者が去年イギリス旅行に行ってきたため、ロンドンのシャーロック・ホームズ博物館で買ったパイプを紹介しました。合わせてパイプ入門として『パイプ大全』という書籍もオススメしておきました。小説を読む以外にも、ホームズの世界を楽しめる要素はいくらでもあるので、また面白いネタを見つけられたらいいなと思っています。
シャーロック・ホームズ読書会は月1回の開催を予定しています。次回の課題作品は『四人の署名』が課題作品です。まだシリーズ2作目ということで、初めての人でも、「追っかけ」で参加しやすいはずです。ぜひホームズ研究会の一員となってみましょう!
前回の読書会で、事件発生時のホームズの年齢が知りたいという意見があり、今回は年表を資料として配付しました。ホームズの事件発生、ホームズ誕生の年代は研究者によって違うこともあるので絶対的な情報ではありませんが・・・。資料によると『緋色の研究』発生時のホームズは 27 歳です。原作に出てくる天候や言及されるコンサートの開催情報等を、実際の当時のイギリスの情報と照らし合わせて年代を特定しているようです。